2024.11.14-17 奥秩父縦走後半(雁坂峠~笠取山~雲取山~奥多摩町)

<メンバー>ともさん、<やなぎ>、みつまん 
<概要>GWに歩いたルートを繋いで、奥秩父縦走を完成させることができた。怖い場所がいくつかあったが、最後まで歩き通せてホッとしている。

11月14日(雁坂トンネル出口~雁坂小屋)

<天気>曇り、夜雨
<ルート数値>距離7.3km 累積標高 +950m -180m 山行時間4時間20分(休憩含む)
<行程>雁坂トンネル南出口8:50 – 9:45林道終点9:55 – 10:30クッキリ沢出会10:35 – 井戸沢11:35 – 12:50雁坂峠12:55 – 13:10雁坂小屋

<詳細報告>
田沼を6時に出発。今回はやなぎさんの旦那さんの送迎付きである。誠にありがたい。快調に8:30頃に雁坂トンネルの山梨側出口に着いた。ここには広い駐車場があり、トイレも完備している。
ここで、私の大きなミスが露見した。登山靴のインナーソールが無いのだ。前回の山行後洗ったときに外したままになっているのに気づかずに持ってきてしまったのだ。私の縦走は登山口でお終いかと悲嘆していると、ともさんが履いて来たトレッキングシューズの中敷きを外してくれた。それをセットしてひとまず歩き始めることができた。
山側の駐車場には工事車両がいっぱい停まっていたが、快く通過させてくれた。林道に入るには「関係者以外立入禁止」の掲示があるゲートがあるが、「雁坂峠登山道」の看板もあり、左側をすり抜けて林道に入ることができた。道の駅みとみから歩き始めるより30分程短縮できるのでありがたい。落葉の積もる林道を1時間弱歩くと林道は終わる。小休止。そこから登山道が始まる。道は峠沢の左岸を進む。クッキリ沢を渡ったところで小休止。その先で右岸への渡渉場所が分かりづらいが、水量が少ないので問題なく渡ることができた。渡った先で登山道の崩落がある。ザックが重いので悪場の通過には気を使う。井戸沢を渡ると一気に斜度が増してジグザグに高度を上げていく。
雁坂峠に到着。ガスに包まれて展望はなし。小屋へ下った。
雁坂小屋は管理人不在だった。テント泊(1500円)の計画だったが避難小屋使用(2000円)ができるらしい。天気が悪くなりそうなので、小屋泊に変更した。小屋に入ると広い土間に6人ぐらいが寝られる畳の間が付いている。私達が最初の利用者だったので全部を占拠して寝転がった。後で青年単独者がやって来たのでその夜の滞在者は4人となった。他にも年配男性がやって来たがテント泊だった。その夜はかなり雨が降ったので小屋泊りに変更したのは大正解だった。水場は北西に数分下った場所で勢いよく噴き出していた。近くの沢から引いているらしい。

11月15日(雁坂小屋~笠取山~唐松尾山~将監小屋)

<天気>曇り
<ルート数値>距離12.6km 累積標高 +1,040m -1,230m 山行時間8時間10分(休憩含む)
<行程>雁坂小屋7:05 – 7:55水晶山8:00 – 8:35古礼(これい)山8:40 – 9:58雁(がん)峠10:05 – 雁峠分岐10:20 – 10:54笠取山西峰11:22 – 11:30笠取山東峰 – 水干尾根分岐点11:45 – 黒槐(くろえんじゅ)の頭12:33 – 13:40唐松尾山13:55 – 14:42山の神土14:52 – 将監峠15:10 – 15:15将監小屋

<詳細報告>
雁坂小屋の朝は霧雨だった。出発を1時間遅らせて雨が止んでから歩きだした。峠へは戻らずに水晶山へ向かうショートカットコースがあった。水晶山、古礼山、燕山を過ぎると草地の斜面がありその先に雁峠が見えた。そこから少し登ると雁峠分岐で、その辺りは富士川。多摩川、荒川の分水嶺になるらしい。
笠取山へ向かう。最初は歩きやすいのだが次第に急傾斜になる。笠取山西峰は展望が良いのでそこで大休止。エネルギー補給しながら眺めると富士山は白雲に覆われているが時々山頂だけをチラッと見せてくれる。大菩薩嶺は雲の中だ。右手にどっしりと安定感のある山が見えている。最初、甲武信岳かと早合点したが国師ヶ岳だった。その山頂には山梨百名山の標識があるが、実際の山頂はもっと東にある。休憩後向かったが岩によじ登る場所があり苦労した。山頂には立派な標識があるが展望は良くない。水干分岐まで下りてくるとその先の登山道は笹に覆われている。登山者が少ないようだ。笹の下に木の根が隠れていてそれを踏むと昨夜の雨で濡れていてよく滑った。小ピーク「黒槐(くろえんじゅ)の頭」に立ち寄った。帰宅後調べると黒槐というのはマメ科の大木なのだそうだ。2044m地点辺りは岩が多い。特に北東の下りでは大岩の右を下ったが段差が大きくて苦労した。そこからひと登りで唐松尾山に到着した。展望のない地味な山頂だった。一休みした。
唐松尾山の下りで西御殿岩へ立ち寄る予定だったが、ガスが出てきて展望が期待できないのでやめた。山の神土まで下りて小休止。そこから和名倉山へ向かうルートがあるらしいがその入口は笹で覆われていた。そこに踏み入るのは勇気が必要だろう。笹原の広い登山道を下って将監峠に着いた。そこから小屋まではすぐだった。
将監小屋も管理人は不在だった。小屋泊は布団付きで5000円となっていたので諦めてテントを張った。水は小屋横で勢いよく出ていた。トイレも近いので手洗いしやすい。その日のテント数は4-5基で少し寂しかった。霧は出てきたが雨には降られなかった。
本日、行き交った人はゼロ。静かな尾根歩きだった。

11月16日(将監小屋~飛龍山~雲取山~七ツ石小屋)

<天気>曇りのち霧雨
<ルート数値>距離17.3km 累積標高 +1,220m -1,360m 山行時間10時間10分(休憩含む)
<行程>将監小屋5:05 – 8:00禿岩8:12 – 8:40飛龍山 – 9:17北天のタル9:22 – 狼平11:01 – 三条ダルミ11:53 – 12:33雲取山13:15 – 14:00奥多摩小屋跡 – 14:46七ツ石山14:53 – 15:15七ツ石小屋

<詳細報告>
朝3:30に起床して出発準備。5時過ぎに出発。久しぶりのヘッドランプを点けての山行となった。霧と濡れた笹でウエアが濡れる。6時を過ぎてやっとランプを消すことができた。コースは丈の低い笹の急傾斜面につけられたトラバース道だ。笹に隠れているが所々に「抜けた」箇所があり、そのような箇所を「与太郎」というのを初めて聞いた。そのような場所は姿勢を低くして笹を掴んで通過した。右に転落するとどこまで落ちるか分からない。また濡れた岩の段差も小刻みに登場した。極めつけは木橋で、霧で濡れた橋桁は滑りそうで実に怖かった。最初に登場したのが大常木山西の小谷に架けられた橋だ。その後いくつも登場したが最初のものが一番高度感があった。そこを渡るときにストックのキャップを桁の間に引っ掛けてしまった。取られたという感覚はあったが、じっくりと見ることも、まして振り返って取り出すこともできなかった。ひたすら滑らないように、無駄な動きは排除して、ソ~と前進するのみだった。大常木山南東のガレ場からは富士山を眺めることができた。山頂部は冠雪していた。手前の大菩薩嶺には雲が掛かっていた。その先は「大ダル」で少し気の休まる登山道だった。「岩清水」はポタポタと雫が落ちている程度だった。禿岩で小休止。その先の分岐を飛龍山へ登る。シャクナゲの多い尾根を20分程登ると薄霧の中に山頂標識が見えてきた。東へ急な斜面を下って登山道に復帰した。そこからも崖に架けられた木橋をいくつも渡った。滑り止めの板が取れている場所もある。北天のタルに到着して小休止。ガスが山を覆い、展望は悪い。その先もトラバースは続き、崖の木橋も登場した。狼平は緩やかな幅広の笹尾根でホッとできる場所だ。三条ダルミで小休止。そこから雲取への急な登りが続く。体にはきついが、気の休まらないトラバース道よりずっと気楽だ。40分頑張って雲取山に着いた。霧に包まれた山頂は人が少なかった。記念撮影を済ませて早々に避難小屋へ下りる。一時悪評のでていた小屋前のトイレはきれいになっていた。小屋で大休止。最初は入口前の椅子で休んでいたが、風が出てきて寒くなったので中に入る。土間で数人休んでいた。湯を沸かしてカップ麺やレギュラーコーヒーを楽しんでいる。我々は変わらぬ行動食だ。背の高いトレラン姿の女性が入ってきた。スタイルのよさに見惚れていたが、残念なことに、少し行動食を口にすると早々と出て行ってしまった。
霧雨になって来たので雨具を着て下り始めた。奥多摩小屋跡には新しい野営場が整備中だった。工期は来春までとなっていた。七ツ石山へ登ると雲取山と同じ立派な山頂標識があった。山頂下の七ツ石神社は将門伝説があるらしい。説明板があったが読む気力はなかった。
七ツ石小屋に到着。素泊まりに空きがあれば小屋に泊まりたいと願っていたが満室だという。奥の狭いテント場には天気が悪いのに既に10基ぐらい設営している。1-2人用の小さなテントばかりだ。我々の4人用テントはよく目立っていた。設営後、3日ぶりのビールを味わう。2日間も酒を飲まなかったのはいつ以来だろう。ここ数年にはなかったと思う。禁断症状は出ていなかったのでまだ中毒にはなっていないようだ。霧雨は一晩中続いた。
雲取山に着くまでに行き交った人は数人。男女ペアと単独者、トレランの若者。静かすぎる山行でした。雲取からは、天気が悪いので通常よりは少ないのでしょうが、大勢のハイカーに会いました。

11月17日(七ツ石小屋~鷹ノ巣山避難小屋~六ツ石山~奥多摩町)

<天気>曇りのち晴れ
<ルート数値>距離17.6km 累積標高 +850m -1,980m 山行時間8時間40分(休憩含む)
<行程>七ツ石小屋5:55 – 8:23鷹巣避難小屋8:50 – 9:18鷹ノ巣山9:23 – 10:10城山10:15 – 11:10六ツ石山11:25 – 12:25三ノ木戸山12:35 – 稲荷神社13:45 – 林道へ13:55 – 羽黒三田神社14:15 – 14:35お迎え合流

<詳細報告>
七ツ石小屋では隣のテントに声の大きいおばさんがいたり、トイレに行く足音が頭近くでしたりと安眠できなかった。早めに起きて出発準備。霧雨が続いていたので撤収したテントはずっしりと重くなった。
霧雨のなか、ヘッドランプを点けて歩き始めた。尾根に出たころには明るくなった。
千本ツツジの分岐で、トラバース道を進むより、できるだけ尾根を歩いたほうが縦走に相応しいだろうということになり、千本ツツジへ登った。ピークには小さな標識があるだけだった。そこから起伏の緩やかな尾根を下って行った。高丸山の手前で青空が見えてきて、山頂からは雲海に浮かぶ富士山が綺麗に見えた。今日はその右に大菩薩嶺も見ることができた。落葉の急斜面を下り、ゆっくりと登り返すと日蔭名栗山だった。緩斜面の尾根を下って鷹ノ巣避難小屋に到着。小屋に入って小休止。綺麗に整理された小屋だった。トイレもまずまず。鷹ノ巣山にも立派な山頂標識があったが、ガスに包まれて眺望はなし。さらに下って水根山までくると少しガスが取れてきた。落葉後の楽しい尾根下りとなった。南に奥多摩湖が輝いているのが見えた。城山からの下りは急傾斜だったが、将門馬場周辺は名前のとおり平地のような広い尾根だった。立派な山頂標識の六ツ石で小休止。1452mピークは狩倉山というらしいが踏み跡は薄かった。標高1300m辺りは防火帯になっているのか広く伐採されていて、その真ん中が登山道になっている。丁度正面にユニークな形の大岳山が見える。少し立ち位置をずらすと右に御前山が聳えていた。登山道を外れて三ノ木戸山に寄ることにした。すぐリンドウの花がいくつか咲いていた。丈が10センチぐらいの低い花だ。三ノ木戸山の山頂は広く、大学の演習林になっているらしく、屋根だけの小屋もあった。その山頂からは北に延びる小さな尾根を下って登山道に復帰した。その先の植林地内の登山道は深く掘られていて段差の大きい箇所もあり、濡れた斜面は大いに滑りそうだった。申し訳ないがその脇の植林地を歩かせてもらった。標高1000m以下になると紅葉が見頃だった。稲荷神社の手前には壊れた木橋があり、ロープを掴んで橋の袂に降りて進んだ。稲荷神社は赤い鳥居が倒れていた。ジグザグに下って舗装された林道に下りてきた。人家が見えてくると標識がありショートカットを案内してくれた。羽黒三田神社脇に降りてきた。
やなぎさんが旦那さんと連絡をとって、新しい社殿の小さな神社で合流できた。この神社は名前が篆書体と思われる達筆で書かれており私には「神社」しか読めなかった。ここで今回の縦走は終了。
下山後は「もえぎの湯」で4日間の汗を流してから帰路についた。

最後に

GWの縦走ではザックの重さでメンバーに迷惑を掛けてしまった。今回はその反省もあって装備の軽量化につとめた。多分、GWよりは3Kgぐらい軽量化できただろう。おかげで肩の痛みはあまり感じなかった。だが軽量化の為に補助ロープもスリングもカラビナも今回は装備なしだったのは再考の必要がありそうだ。今回のルート、特に3日目のルートには悪場が多く滑落の可能性もあった。万一滑落があっても装備不足で十分な対応ができなかった可能性がある。おまけに、悪場はすべて電波の通じない場所だった。難しい課題だ。
ともさんに借りたインナーソールで何とか歩き通せたのは良かった。もしそれが無かったら登山口で私だけ撤退という情けない事態になっただろう。2日目午後から下りで指先に痛みが出たが、ともさんの教えで、インナーソールの下の土踏まずの辺りにペーパーを敷いて、足が前に滑らないようにした。それが奏功してか少し歩きやすくなった。もちろん、歩き方も下りでは足を真っすぐ前を向けず、できるだけチャップリン歩きのようにして指への負担を軽くした。

いづれにしても装備のチェックは過不足なく十二分にしなくてはならないことを痛感した次第である。

会員報告に写真を追加しました。

タイトルとURLをコピーしました