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 CMHカナダヘリスキー体験記   記:「きたはら」
 201427()?217()11日間   <メンバー>「きたはら」、・・他ツアー同行者

念願がかない、勤続リフレッシュ休暇を生かしてカナダにヘリスキーに行ってきました。

27()
成田空港に着くや不安な連絡が。当初予定していたゴシックスのコースがオーバーブッキングで急きょバガブースにしてくれとのこと。差額はCMHが負担するとのことだが不安な旅だちになってしまった。ただ幸いなことにバガブースは成田から日本人の熊坂さん(67)と「ともさん」(65)が参加される。

27()日付変更で一日戻る
カルガリー直行便で空港直結のデルタホテルに宿泊。ホテルはWI-FI完備、ジムやプール ジャグジーもあり快適だ。チェックイン前、日本人のスタッフによる旅行手順の説明があり、わからないことを色々質問して不安も若干和らいだ。明日に備えてゆっくり休む。

28()
朝食のバイキングも早くオープンしておりしっかり食べた。朝の5時にホテル出発。

バスは大型で20名ほど、余裕で乗車できた。途中バンフで休憩をかねてコーヒータイムが有るのは助かる。バスの中でビーコンや山岳スキー、雪崩などの注意点の日本語DVDを見せられる。

バンフやレイクルイーズは15年ほど前に家族でスキーに来た場所で懐かしい。当時、工事中だったバンフスプリングスホテルは今どうなっているのだろうか。5時間ほどでロッジに行くヘリポートに到着、いよいよヘリコプターに乗車である。思ったより大型なヘリで15人は乗れる。

5分ほどのフライトでCMHの専用バガブースロッジに到着。ロッジから見える景色は写真@のとおり絶景。ロッジも木材を多用していてホテルのように綺麗。乾燥室ショップ、サウナ、ジャグジーなども立派で暖炉も素晴らしい。7日間が楽しみである。
 

ガイド レイラ ガイド ヘリ乗車回数3回 標高差1630m

早速午後からパイロットにヘリの乗車と降車の注意点を聞きスキーに出発である。

斜面は3週間も新雪が降っていないらしくパウダーとは言い難い。しかし2000メートルを超えると雪質も素晴らしく氷河の風景もカナダらしく雄大である。ガイドのレイラは女性の山岳ガイドでスキーも素晴らしく上手だ。お父さんも有名なガイドだったらしい。彼女のお母さんは2歳の孫の面倒をみにロッジに泊まり込んでいるのもほほえましい。 

29()快晴 
-18度 ガイド ジョージ ヘリ乗車回数9回 標高差 5650m

持参したディナスターの板にストツパーをつけずにリーシュをつけていたら、雪崩に巻き込まれ危険なのでロッジの板に交換しろと言われた。日本では説明がなかったとクレームを言ったらルールだからといわれてしまった。

ストックも手皮は使ってはいけないと指導される。雪崩に関する安全は徹底している。他にはビーコン、スコップ、プローブ、モトローラの無線機を専用ザックに入れて持たされる。有料オプションで雪崩用エアバック?も選べる。

最後のランで日本人の「ともさん」が板の先端が刺さった様子で前転してアクシデント、ストックの片方が見つからず、さらにじん帯を痛めたらしくリタイア。ストックや板は紛失しても探すことはしない様子、レイラのお母さんは雪解けしたらストックや板などいろいろと出てくるとおしえてくれた。
 

210() 曇り時々雪 
ガイド デープ ヘリ乗車回数
12回 標高差 6690m

板をロッジで無料で借りられるアトミックの175センチでセンター13センチの板に交換した。

板は4種類から選べてアトミックが中心。K2の板もある。ストックは手皮がついていないアルミのポール。ニコルと言う面白いフランス人のサービスマン兼ショップの店員がいて世話を焼いてくれる。ショップはウエア(ARCTERYXが中心)や手袋(ヘストラ)が充実している。

ガイドはエリアmanagerのデイブで日本に何回か来日しているらしく少し日本語が出来る。

この日はバガブースの名前を冠した山域につれていってくれた。(@の写真)氷河の削った岩峰群の真ん中にヘリが着陸する。この鋭角にとがった岩山が特別な山であることがよくわかる。夏はロッククライミングで有名だそうだ。デープのすぐあとについて長い距離をトレーンで滑ったがガスっていても氷河の上を滑っていることがよくわかる。

途中夏用の山小屋がありココで一泊するのだろう。午後から雪が降り出し明日はパウダーに期待が持てる。写真Aはランチの風景。ヘリでランチは空輸され野外でサンドイッチとスープコーヒーと簡単に食事する。更に
4時ころにロッジに戻るとおやつが用意されているので寒い場合以外ランチは問題ない。

211() 雪また雪
 
ガイド ダニエル  ヘリ乗車回数 11回 標高差 6050m

本日はどか雪になりひざ上位の積雪だ。雪崩を警戒してすべて森林地帯のツリーランになった。雪も重く樹林帯なので結構つかれる。

地元に住んでいるダニエルがガイドで、ガイドの中では一番仲が良くなった。彼の奥さんもロッジのマッサージテラピストとして勤務している。来年ニセコにくるらしく、いろいろと情報をほしがっているので提供した。私の滑走写真も彼が撮影してくれた。

写真Bはステファニーで陽気なバーテンダー兼ハウススタッフでボーダーである。(スタッフもヘリに余裕があると一緒に滑りに来る。みなさん上手だ。)

212() 雪 どか雪 
ガイド
Bryon ヘリ乗車回数 5回 標高差 3140

アトミックの170センチ センター9センチの板に交換した。交換は何回でも無料である。

なだれを心配してツリーランの連続である標高の低いところを滑っているので雪質も重く上越のどか雪を思わせる雪質である。体力的にかなりきつくなり午前中でギブアップしてゆっくりとおやつとジャグジーを楽しむ。雪上合宿か雪上修行の雰囲気になってきた。

食事はアルコール以外のドリンクとともにパッケージに含まれる。朝食はセルフ。夕食はフルサービスのアメリカンスタイルで気軽だ。専任のシェフがいてサーモン ポーク チキン 白身魚など薄味でシンプルな味付けでどれもおいしい。面白いのはロッジのスタッフやガイドも一緒にゲストと共にテーブルで食事をする事と、最終日は全員で仮装しての食事が有ることだ。

ロッジ以外の楽しみはなく、スキー以外だと食事と朝のストレッチと壁に設置されているフリークライムボードと卓球台位であるから、食事の演出はゲストをもてなす大事な要素である。

少々の英単語とIPADを活用したコミュニケーションで何とかなるものである。ゲストはドイツ人スイス人オーストリア人オセアニア人など多彩で面白い。年配のドイツ人の弁護士は、スキーは少ししか滑らず、ロッジで本を読んだりおしゃべりしたりして楽しんでいる。がつがつしていない50歳から60歳代の余裕のスキーヤーが多い。

また、日本のニセコスキー場はほとんど全員興味があるらしく、また日本に来たことのある人も多い。ニセコは世界のパウダーの聖地らしい。サワノボリ(英語です)、南会津、高畑スキー場の宣伝もしておいた。

213() 雪また雪 
腰くらいの新雪 ガイド デイブ ヘリ乗車回数 
9回 標高差 6000m

マネージャーのデイブによると、私のオーバーブッキングによる変更は、ラッキーだったらしい。どか雪でゴシックスは滑走が難しい斜面が多くなり、このエリアではこのバガブースがベストとのこと。またバガブースはヘリスキー発祥の地で来年50周年を迎える特別な場所で、施設もスタッフも他より優れている事を力説。

たしかに料金もこちらが高くスタッフも愉快で私はラッキーだったと納得した。さらにバックカントリーとスノーボード発祥の場所もバガブースらしい!つまりバガブースはバックカントリーの聖地と言うことらしい。
この日も残り二本を残して体力がなくなりギブアップ。すこし残念。


214() 
どか雪 胸くらいまでの新雪 ガイド ダニエル  ヘリ乗車回数 11回 標高差 5570m

相変わらずの雪である。仲良しのダニエルが最終日で、滑りも調子が戻ってきた。相変わらずのツリーランであるが、雪質にもなれ、無駄な転倒も少なくなって体力も使わなくなってきた。

最後の二本は針葉樹の伐採跡地で、滑走は胸くらいの新雪で長距離のオープンバーン、更に底なしパウダーで充分満足できるものだった。最後に良いバーンに連れて行ってくれたのだろう。最後がよいとすべての印象が良くなる。充実した
6日間だった。

215()
この日は滑らずに移動日であるヘリポート経由のバスで、カルガリーに向かうが、事故
(雪崩?)で道路が通行止めになってしまった。別ルートでレイクルイーズ、パンフを経由してカルガリーに戻る。デルタホテルに一泊。

216()
カルガリー空港から国内線でバンクーバー空港に到着 3時間ほどの乗り継ぎ時間を利用してお土産と昼食をとる。空港で食べる中華と醤油の味が懐かしい。バンクーバー空港は先の冬季オリンピックで空港モノレールが出来たりしてずいぶん立派になった様子。

217()
成田空港に無事到着

7日間という長期にこれだけ滑るのは体力がいりますが、スタイルとしてガツガツ滑るのではなくロッジの生活とバックカントリーをらくして楽しむスタイルが流儀のようです。

5日間のコースや街中のホテルの宿泊で外人と一緒に食事したくない人向けのコースや、天気が良く氷河スキーがより楽しめる5月のコースなど多彩なアレンジが有ることがわかりました。
わたしは65歳に貯金してもう一度行きたいなと思いました。 

旅行データ>
・エリア:CMHバガブース
・プログラム:レギュラー・プログラム(シニアプログラムやレディースプログラムなどもある様子です)
・部屋タイプ:スタンダードシングル・ルーム(部屋は広くバストイレ付でホテル並みに立派)
・料 金:$11,080.00 + 税金= $11,389.48 三食と宿泊費ヘリスキーなど
・保証標高差(滑走距離ではない)30,500m
・追加料金:標高差1,000mに付き$125+
・払い戻し料金(保障標高差に達しない場合):標高差1,000mに付き$130+
・ロッジ滞在期間:201428()?215()7
・旅行期間:201427()?217()11日間
($表示はすべてカナダドルです。)

実際に滑った標高差は 33460mです 滑走距離で行くと100km位滑った計算になる? 差額料金はとられませんでした(早期予約で3000mの特典が付いていました)
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2/ 7(
)  16:00 NRT 東京 (成田空港)      AC010 
          09:35
YYC カルガリー         
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2/16(
)  10:15 YYC カルガリー            AC209
          10:50
YVR バンクーバー               
          13:50
YVR バンクーバー              AC003
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2/17(
)  17:30 NRT 東京 (成田空港)       
上記の内容でほかに必要な経費は「航空券+カルガリー2泊」の料金で103,000円となります。その他に燃油サーチャージ約5万円、カルガリーのデルタホテルのシングルルーム
差額7,000 x 2泊。                   参考になれば幸いです。
 

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