’16 ニュージーランド・トレッキング
            (ミルフォードトラック、他)
記:さとう
2016/12/8〜12.18
(メンバー) 「ひなぎく」、「くりさん」、「さとう」、 他10名+1(西遊トラベル添乗員)
ニュージーランド南島、クイーンズタウンを基点に、フィヨルドの大自然 54qを縦断(ミルフォードトラック)にトライ。13+1の我がトラベルメンバーと他10名?の日本人メンバー及び外国25名、総勢50名が現地ガイド5名の案内を受け無事全員完歩。幸運にも多雨の地域にもかかわらず、好天に恵まれたことが何よりのプレゼントになりました。
 <第一日>12/8(木)
小山8:30-(下妻経由)-成田   成田発14:40-(10.5H) ・・・オークランド(翌朝4:30着) 時差(夏時間+1で4H)
一般道で成田へ、駐車場会社(コンボイ)に空港で引き渡し第一ターミナルに集合。初対面のトラベルメンバーとの会話もぎこちない。添乗員(Kimikoさん)の指示に従い無事機上の人に、10h30分の長旅で、翌朝4:30にオークランドに到着しました。

<第二日>12/9(金)
 オークランドに到着 ワカテイプ湖畔  初日のホテル  最初の晩餐 
オークランド7:10 (国内線で1H50分) クイーンズタウン9:00着(泊)
クイーンズタウン着後自由行動、夜、日本のトラベルメンバー(計25名?)に対し説明会が行われた。夕食はさっそくステーキでした。

<第三日>12/10(土)  歩行20分+2.5H   晴れ
クイーンズタウン9:30-(バス)  テ・アナウ  (舟) グレ-ド・ワーフ14:00- 20分でグレイドハウス・ロッジ14:30 (泊)
 ミルフォードトラックの起点 グレイドハウス前にてガイドの説明  ガイドが説明→kimikoさん通訳  ホテルより街中への下り
クイーンズタウンをバスにて出発、車中より見る景色はさすがニュージーランド まばらな人家と牧場、大半はヒツジだが、時々牛、と鹿牧場が見られます。周囲の山々は標高は程々だが急峻な稜線が続く。

テ・アナウより舟に乗り湖北岸のグレード・ワーフががトレッキングの出発点、 わずか20分でグレイドハウス・ロッジに到着、入室手続き後、 ガイドの案内により2.5Hほど原生林の中を自然観察の勉強会です。 夕食後、参加者50人、それぞれの自己紹介が行われました。

<第四日>12/11(日) 歩行6H   晴れ
グレードハウス・ロッジ8:30- (クリントン川沿い) -  ポンポローナ・ロッジ14:30  (泊)
 グレードハウスを出発 クリントン川と峻峰  こんな感じの山が多い  整備され歩き易いルート 
参加者はそれぞれ最終日まで必要な自分の荷物を背負います。しかし、どこのロッジでも洗濯ができ、濡れ物は強力な乾燥室で対処できるので、軽量化が可能です。ロッジでの朝食時に、行動食用の食料がバイキング形式で提供され(バナナ、果物も)思い思いにサンドイッチを作り持って行きます。

いよいよトレッキングの始まり、5人のガイドが前後に付き(一人は日本人)、思い思いのペースで歩きだします。ロッジを後に吊橋を渡りクリントン川右岸へ。辺りはブナ(ビーチツリー)の原生林、ブナには3種類あり(マウンテン、レッド、シルバ)何れも葉が小さく、日本のツゲに似ている。何れも多雨(年間雨量6,000o以上)のせいで、下部はコケに覆われている。

数少ない湿原に立ち寄ったり、渓谷の清らかな流れを見たり、シェルターでランチ休憩。休憩地点ではガイド達が飲み物などを提供してくれます。途中の天然プールでは、ガイド連中がサービスのパフォーマンス、冷たい(痺れるほど)水に飛び込み、泳ぎを披露、初夏とは言え日本人には出来ません。

殆ど平たんな渓谷沿いの整備されたコース、快適です。驚いたことに、害獣(オコジョ)用のワナが等間隔にあり、有害外来種は、植物や動物に及び、飛べない鳥などの保護のためオコジョは天敵となるようです。コースでは至る所にルート案内、注意喚起用のポールなどあり、大雨時の対策らしい。

地表に土の部分が極めて少なく、樹林の下は僅かで岩の部分になり、日本の様に保水機能が無いようです。屋久島より多い雨量の地、大雨時には一気に水が溢れトレッキング・コースで膝や腰まで水に浸かる場合があるようです。

その覚悟で参加したのですが、今回は非常にラッキー、全然雨に降られませんでした。バスストップシェルターを過ぎると僅かでポンポロ-ナ・ロッジに到着。さっそく洗濯をし、乾燥室を使ってみました。

<第五日>12/12(月) 歩行7H + 2H   晴れ
ポンポロ-ナ・ロッジ7:30- マッキノン・パス11:00 - クインテイン・ロッジ14:30- サザーランド・フォールズ(落差580mの滝)見学で2H 17:00   
こんな景観の中を歩く  眼前に絶壁です  雷鳥みたく逃げない  マッキノンパスの景観 
今日が今回の核心部15K、クリントン渓谷上流を目指します、ミンタロ・ハットで休憩後、いよいよ急登の始まり、ジグを切りながら高度を上げます。徐々に展望が良くなり、雪を抱いた峻峰が見え始めました。ゆっくり、ゆっくり高度を上げ、樹林帯を過ぎると、何と花が出始めてきました。初めは解らなかった花、丸い葉っぱの白い花、これがマウントクック・リリーらしい。今回の目玉が見られ嬉しかった。

他に目立つのは、マウント・デイジー 花を見る度にシャッターを切りました。周囲の景観が一段と良くなり、やがてマッキノン・パスに到着、反対側の渓谷には今日の宿泊地、クインテイン・ロッジが遥か谷底に見られました。周囲の山々は何れも峻峰、雪を抱いたマッターホルンに似た山容が数多く見られました。15分ほど稜線を行くとパス・ハットです。飲み物を頂き昼食休憩です。
マウントデイジー  主役のマウントリリー  クインテイン・ロッジ 
これからはロッジへの下山ルートになります、視界の効くブッシュ地帯を花を観ながら、ジグを切りながらの下りが続く。急な下りはありません。やがてマッキノン・パスが遠く、高く見上げる様になると樹林帯です。渓谷に沿った急な階段を何度も繰り返し、幾つもの滝を観ながらの下山ルートです、至る所に沢が横切り、清らかな冷たい水が得られました。(味が良かった)

アップダウンの行程を歩いたので疲れも溜まった体に最後の頑張りでようやくクインテイン・ロッジに到着しました。宿泊の手続きを済ませ、今日最後の頑張り、サザーランド・フォールの見学に行きます、空身でのピストンだがアップダウンもあり、簡単ではないが、殆どのメンバーは見に行った様でした。落差580mの滝つぼ周辺はしぶきで濡れました。

<第六日>12/13(火) 歩行7H(21k)  曇り
クインテイン・ロッジ7:30-(アーサー川、 アイダ湖沿い ) サンドフライ・ポイント(ゴール地点 ) 14:00
ゴール地点-- (舟・20分) - ミルフォード・サウンド -  完歩証授与セレモニー    (泊)
ロッジを出発  こんな感じの路です  コケ類がすごく多い  ミルフォードトラック終了点 
ミルフォード・トラック最終日、21Kの長いルートです。ロッジを出発し下り基調のルートが続きます。長い平たんなルートをひたすら歩きます。ボートシェッドで休息を取りました。近くの湖には巨大なウナギが泳いでいるのが確認されます。吊橋を渡り、さらにアーサー渓谷、マッカイ滝、ベルロックを見学し、草原、原生林の小気味よいルートが続き距離を稼ぎます。

長い、いつまで歩いても次のポイントが見当たらない。腹が減ってきた。不安な中歩き続けて ようやくジャイアンツ・ゲート手前のシェルターに着きました。昼食休憩のあと、トラック最後の整備された一本道、 最後の頑張りで、終了地点のサンドフライ・ポイントに無事到着できました。名前の通り、この周辺はサンドフライ(ブヨ)が ひときわ多く、虫よけを塗っていても皆さん結構刺され赤くなっていました。

到着順にボート(舟)に乗りミルフォード・サウンドロッジへ。 夕食前に完歩証の授与セレモニーが行われました。今回のツアーメンバーに落伍者はおらず、全員無事に歩き通したようです。

<第七日>12/14(水)  曇り
ミルフォード・サウンド8:30- クルーズでフィヨルド観光(2H) - (バス) - テ・アナウ14:00(泊)
クルーズにて観光  至るところに滝  船中にて  テ・アナウの街にて 
雨が降ったり止んだりの中、舟に乗ってのフィヨルド観光です。海底から直立する鋭い峻峰マイターピーク(1,682m)が印象的です。周囲の崖、切り立った岩、スラブの至るところで滝が見られます。これほど多くの滝が見られるのはさすがフィヨルドです。

観光も終わりバスにて テ・アナウに戻ります。時間も早いため、自由行動になりましたが、天候が不安定なため、映画鑑賞などをしてくつろぎました。ガイドとは今日でお別れです、日本人ガイド1名がおり、必要な説明や、観光について日本語版にて復唱されたため、非常に助かり、理解できました。

<第八日>12/15(木) 曇り、小雨
テ・アナウ8:00- ルートバーン・トラック キーサミット往復ハイキング 9:30〜11:30 → クイーンズタウンへ専用車で移動 (泊)
ガイド・masakoさんの説明  雨は小降りです  綺麗に咲いたルピナスも外来種  車中より 
今日の1Dayトレッキングは我が西遊メンバー 13+1のみの行動です。 新たにガイド(masakoさん)が案内してくれます。花や樹木に結構詳しいmasakoさんに説明を受けながら、登りは雨にも遭わず、キーサミットでは、それなりに周囲の2,000m級の山々を眺めることができました。最終日であり、雨に濡れても構わない覚悟でしたので少しでも展望が利いたのはラッキーでした。

霧雨模様の中を下山し、専用車でクイーンズタウンへの長い移動が始まります。車中からの眺めは、まさにニュージーランド、どこまでも続く牧場に圧倒されます。途中、河原一帯に咲くルピナスなどを鑑賞、綺麗に咲いても、しょせん外来種、エニシダに似た黄色の花(木)と同様に厄介者扱いです。

クイーンズタウンに無事戻り、明日は帰国の途に着くだけです。夕食は最後の晩餐?ベトナム料理を頂き、ハートランドホテルにて最後の夜?を過ごしました。

<第九日>12/16(金) 晴れ
クイーンズタウンの街中  ホテル前にて  乗り込むまでは良かったが・・・  ホテルに咲く花 
午前中は自由行動。土産ものなどを買いに街を散策した。午後はクイーンズタウンを16:50の国内便に乗り、 一路、国際線のオークランド空港まで2hの予定で、NZ航空機に搭乗した、・・・ までは順調だったのだが、いつになっても飛び立たない。聞けば、不足の乗員との連絡が取れず、時間だけが過ぎていく。察するに、機長?がいない飛行機になってしまった様である。

しばらく待ったのち、全員降りることになり、ロビーで混乱状態。状況からして最優先で航空機の予約や対応をしてくれると思うのは日本的考え、ここはニュージーランド、関係者は悪びれもせず、ノンビリ?対応・・・ 

ひとり孤軍奮闘しているのは添乗員のkimiko さん、トレッキングメンバーには なすすべがなく、ただ待つのみ、交渉のゆくえを案じるばかりなのです。結局、空港に4〜5時間、待たされ、ハートランドホテルに近い、ミレニアムホテルにやっと落ち着きまして、夕食はpm11時過ぎになってしまいました。

<第十日>12/17(土) 晴れ
嫌われ物、外来種のエニシダ  トレックコースからの展望  今度こそお別れかな・・・  高級ホテルでの最後の晩餐 
kimikoさんの必死な交渉で、帰路の航空機(国内線、国際線)の予約がとれたが、しょせん便数が限られ、人数も14人と多いため、思うにまかせず。結局、今日は午後の便なので、午前中は自由行動。我々3人は街を見下ろす北側の、クイーンズタウン・トレッキング コースを周回することにした。

3hほどで展望の良い(ケーブルの終着・ボブズヒル展望台より高い)おまけのトレッキングが出来、午後、今度こそ、搭乗したジェット機は無事離陸し、オークランド国際空港に着いたのでした。オークランド空港についても今日の便はなし。明日朝の国際線・成田行きの為、さらに空港近くのホテルに泊まることになりました。

皮肉にも、NZ航空の計らいで(当然でしょう・・・) 高級ホテル2泊と高級バイキング料理を楽しむことが出来、悪かったり、良かったり、日本では考えられない経験をすることになりました。

<第十一日>12/18(日) 晴れ
マッキノンパスの花  マッキノンパス下りにて  最後の高級ホテルに咲く 

オークランド国際線を朝9時発、 成田には午後4時半に着く予定でニュージーランドとお別れ、機上の人となります。不思議なことに、10時間半も飛行するのに、太陽の進む方向と同じため、ずーっと明るい中の飛行であり、初めての経験でした。予定通り成田に無事到着、苦労を共にしたトレッキングメンバーと、色々必死に頑張ってくれた添乗員(kimikoさん)とお別れです。メンバーのみなさん、kimikoさん、お世話になり有難うございました。

<ニュージーランド雑感>
・夏の始まりのニュージーランド、日没が遅く(夜10時近くまで明かるかった)ので、日本の昼の短さに比べ最初は戸惑った。
・街を見て歩いて印象的だったのは、日本車の多さ(ポンコツ車も含め) 全体の7割ほど占めていたのではないか・・・
・クイーンズタウンの街並みは平たん地はわずか、殆どが山あいの傾斜地に立つ。日本では見られない傾斜地に家が建つ。
・物価が思いのほか高かった印象です、日本より2〜3割高いのでは? ・それにしても、全体的に体格の良さ、大きさ、小っちゃな日本人に比べ、すごい、食べる、陽気だ
・自然はすごい、フィヨルド地形は北欧に負けず劣らず、自然が豊かだ(真剣に保護している) 原生林の多さ、各種のコケ類の豊富さ、野鳥の多さ、独特な山容、急峻な岩の壁、日本では見られない光景である。